トマトの透明なジュレの試作

赤くないけどトマトのジュレなんです。

tomato_gelee_00_02.jpg

事は数年前、銀座のフレンチで食べたトマトのゼリーが
とても印象深かったことに起因する。


トマトというと、すぐに赤い色を連想するのが常だと
思うが、そのトマトゼリーは赤くはない。やや黄色と
いうか、薄い琥珀色がかった透明なゼリーだった。
でも味はしっかりトマトであって、その見た目と味の
ギャップも面白く、トマトが好きな僕は忽ち虜になった。
もっと食べたい、たくさん食べたい、丼鉢で食べたいと、
すっとそう思っていたのだ。(まぁ、その後同店で食べた
トマトのパフェは、かなり丼鉢的な分量だったので満足
のいくものだったが。)

メートルからは一応料理の説明を聞いていて、なんでも
潰したトマトを静かにそのまま濾過して、自然に滴下した
透明なエキスだけを集めてゼリーにするとのことだった。

その話を聞いていたから、何となく試してみたい気には
なっていたが、その時はそのままになってしまっていた。

それが一昨年、『専門料理』の2005年6月号に、なんと
レシピが公開されているのを発見し、「やった!これで
いつでも試せる!!」と思ってから、気がつけば2年も
経っていたのだった。いつでも出来るから却って、ね。

それを急に試す気になったのは、今年の初夏だったか、
『dancyu』の記事でトマトの透明なスープが紹介されて
いるのを見て、これはもう、汝政、トマトのゼリーを作れ
との天啓にやあらむとて、ケツをぶっ飛ばされた気になっ
たからである。


というわけで、トマトの透明なジュレの試作であります。

tomato_gelee_01.jpg

先ず、トマトをミキサーにかけて、それを漉して透明な
トマトのエキスを抽出する。問題はどのように濾過するか?
ということである。今は夏だ。しかも猛暑である。
自然滴下を待つ間は冷蔵庫に入れねばならない。となると
我が家の冷蔵庫はキャパが小さいので、鍋やボールとザルを
組み合わせたのでは大きすぎて入らない。さぁ、困った。
ぼんやり台所を見回すと・・・

あった!!!!!

tomato_gelee_02.jpg

上のように2リットルのペットボトルを途中で切断し、
口の部分をひっくり返してつっこんで、ガーゼをセット。
そこへトマトのピュレを流して、

tomato_gelee_03.jpg

ラップで蓋をして、冷蔵庫に一晩たてればOK!

それに、この方法なら「金気」の問題も発生しない。

一晩経って採れたエキスには、ちょっと赤い果肉の色素が
混じっていた。

tomato_gelee_04.jpg

これを漉し取るために、更に目の細かい晒しで漉すという二度
手間をやらかしてしまったのだが、『専門料理』の記事を読み
返すと・・・あぁ~その点に関する記載があったよ。やれやれ・・・

5個(約800g)のトマトから採れたエキスは500cc弱。

tomato_gelee_05.jpg

味見をするとちょっと薄い。水っぽい。
こればっかりは、スタートラインのトマトの問題なのだが、
出来てしまったものは仕方がない。
それでも、これではちょっと薄すぎるので、救済策を考えた。
「濃縮」しようと。

薄いエキスを濃縮するには水分だけを排除すればいい。
その方法としては、ひとつに加熱して煮詰めるという方法が
あるが、今回のトマトエキスはフレッシュであることが重要
なので、加熱することは出来ない。
では、加熱しないで水分だけを排除する方法はないのかと
いうことになるが、簡単なことで「アイスワイン」の技法を
用いればいいだけのことである。

要するに・・・

tomato_gelee_06.jpg

ちょっと凍らせると氷の結晶が出来るので、これを漉せば

tomato_gelee_07.jpg

取り除いた氷の分だけ水分が排除できる。
これを何度か繰り返せばいいのである。

網で漉す方法では減耗分が激しいので、2回目からはガーゼで
漉して、最後にガーゼをギュッ!と絞って、

tomato_gelee_08.jpg

なるべく減耗を抑える方策に出た。

これを5回、あれ?6回??
なんしか数回繰り返して得られた濃縮エキスは、「美味い!」と
言えるレベルにまでトマトの味と酸味が濃くなっていたが、
最終的に得られた分量は140ccにまで減っていたのだった・・・

tomato_gelee_09.jpg

あとは、これをどのような調味で料理にするかだが、
デザートにするにはちょっと量が少なすぎるので、
塩味をしてジュレにして、メークインのピューレと
合わせてみた。

適当に塩加減をして、大さじ2杯のお湯にとかしたゼラチン3gを
混ぜて、

tomato_gelee_10.jpg

氷水にあててジュレとする。

一方、小さめのメークインを

tomato_gelee_11.jpg

柔らかく茹でて裏ごしし、

tomato_gelee_12.jpg

生クリームと牛乳でのばして塩加減。

器に入れたらトマトのジュレをトッピングして完成。

tomato_gelee_00_01.jpg

             (ガラス器:艸田正樹)

試食。

tomato_gelee_00_03.jpg

美味いが、まだまだですな。このレベルでは満足できない。
妻も同意見。
メークインと合うかどうかも疑問だし、両者をつなぐものも欲しい。

まぁ、また作ればいいのさ。ノウハウは徐々に蓄積される。

目指せ!!!!丼鉢いっぱいのトマトゼリーを食うために!!!


時間はかかるけど簡単なので皆さんも試してみてください。

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あー、私も『dancyu』見たのかなぁ。最近何かの雑誌で、トマトの味の成分って必ずしも赤くはないんだと驚いた記憶が。

うーむいつか気が向いたら作ってみたい。。。精神的に余裕のあるときに(笑)や、誰かが作ってくれるなら今すぐにでも食べたいんですけどね、自分で作るとなると、このところ夏で相当テンションが下がってますので(^^;
政さんはそれまで習作に習作を重ねて、しつこくUPし続けてください。私が奮起するまで・・・
(私もトマト好きなんですよ。普段なら私、政さんの料理にすぐ飛びつくじゃないですか。でも今は心身ともにぐったりなんで・・・)

トマト高騰

こんにちは。
富士山に登ってから、しばらく惚けてました。
この料理はトマト自体の味が非常に重要なようで、十分に美味しいトマトを使えば冷凍濃縮なんて過程は不要なので、実は楽ちんな料理なんですよね。
さてさて、昨日久しぶりに食遊市場に行ったら、トマトが高くなっていたのでびっくりしました。
もうトマトの盛りは過ぎたのでしょうか?
あんな値段じゃ第二弾、第参弾がやりにくいじゃねぇかよっ!!って位に。
プロフィール

Author:政
アラフィフ主夫

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