しばらく、年末年始と実家で食ったもの、
買ってきたもののネタが続きそうな当blog。
定期巡回していただいている皆様に、一見さんの方々も、
どうぞ本年もよろしゅうおたの申します。
というわけで、2007年最初の更新の今回、
取り上げますのは松葉蟹、即ち山陰地方の
ズワイガニの雄を取り上げたいと思います。
年末年始に何かごっつぉ(ご馳走)を食べようと思うのは、
どこの誰でも同じだと思われるところ、
我々夫婦も帰省先の僕の実家で、
みんなで何かごっつぉを食おうということになった。
僕は伊賀上野へ伊賀牛を買いに行って、
すき焼きやら鉄板焼きやらを食おうと提案したが、
妻はいまいち乗り気ではないらしい。
では、カニならどうかと問うてみれば、
妻もそれがいいというので、
大晦日の大阪は黒門市場に突撃したのであった。
大晦日の黒門市場は、予想通り激しくヤバイ人混み。
正にお祭り状態で飛ぶように売れていくフグにカニ。
しかし・・・
我々の探しているカニは冷凍のズワイでもタラバでもない。
欲しいのは飽くまで活けのズワイガニである。
ごっつぉを食う為に年末にわざわざ黒門に足を運んだのだ。
最初から相応の出費は想定済みである。
とにかく活けのズワイでなくては意味がない。
(本当は、活けでも駄目なもんはあかんのですが・・・
活かしすぎたら身がスカスカになるそうな)
「活けのズワイ、活けのズワイ・・・」と眼光鋭く、
もみくちゃにされながら黒門のアーケードを進んでいく。
冷凍、冷凍、冷凍、冷凍・・・あかん、あかん、あかん!!!
と、ふと足元を見ると、目立たずこっそり密やかに発泡
スチロールの箱の中、手に赤いタグのあるズワイを発見!
タグを見ればほんまもん、鳥取県は境港水揚げの松葉蟹である。

「一杯○○○○○円か・・・まぁ、そんなもんなんやろなぁ。
もうちょっと先にも活けの扱ってそうな店あるけどなぁ。
そっちも覗いてみるか・・・」
と、いちどはその店先を離れたが、全然先には進めない。
もう、これは決断の時!ということで、さっと引き返す。
幸い、まだ売れていない。
さて、こういうときには店の大将格、番頭格の店員に
声をかけて、とりあえずは価格交渉してみるのが大阪風
と思われるところ、カニ箱に一番近いのは若い兄ちゃん店員。
まぁ、混んでるからしゃあないと声をかけて
「これ2杯くれ。ええのんえらんでや!!」
と、ちょっとプレッシャーをかける。
さぁ、兄ちゃん店員が2杯を袋に入れたときだ、
見るからに番頭格のおっちゃん店員がやってきて、
「なんぼ欲しいんや?まけたるで。
2杯てか?3杯にしとき。まけたるし。」
と、結局2杯の値段で3杯ゲットしたのであった。
こういうことがあるから対面の魚屋は好きやな。
特に黒門ではまだ駆け引きの面白さがあると思われる。
他に、フグの白子を購入。
ほくほくのえびす顔で黒門を後にしたのであった・・・
そんなこんなで、買ってきたマツバガニ3杯。

こんな風に食った。
1.鍋
焼カニも美味いが、鍋を囲むのは冬の醍醐味。
TVのグルメ番組的には活けのズワイの身を水で洗って
はじけさせるのはお約束だろうが、僕は海老・カニ・
貝の類は少し火を入れた方が絶対に美味いと思うので、
そういうことは家庭でする気はしない。
捌くにしても、殻を削ぐと鍋の湯の中にカニの味が
出ていく気がするので、胴体との接合部を切り離す
だけである。どうせ身をほじる手間は同じだ。

カニ脚を食うにも個性があるようで・・・
僕は出してから一気食いだな。
ところで、活け蟹のカニミソは、こんな風である。

この房状構造が活けのカニのカニミソである。
以前、何かの情報誌で、この房状構造のカニミソを見て
「これは絶対に美味いに違いない!!!」
と思い、その後、活けの伊勢エビのエビミソが同様の
房状構造を呈しているのを見て
「つまりあれは活かっているカニのカニミソなのだ!!」
と確信して以来、
活けのズワイガニを捌く機会を待っておりましたところ、
伊豆半島の付け根の当地は、活けのズワイを食うには
あまりに地の利がなさすぎたのであります。
念願叶って、このカニミソ。
鍋の中にふわふわと浮かべてゆるゆると火を通し、

味付けポン酢で食うと・・・

ほの甘く、風味豊で、臭みもなく、
実に、ホンマに、誠にに美味いものでありました。
2. カニミソ和え
一番大きなやつの胴体を蒸して・・・

甲羅の中からとりだしたカニミソで
身(腹身?)を和える。味付け不要。

味ですか?
問答無用です。
見た目は地味ですが、実にヤバイです。
しかし、材料費3割の法則を当てはめますと・・・
素晴らしい値段になりそうです。
3. カニミソ入り雑炊。
カニ鍋終了後、鍋の汁の味を確認すると、
ちょっと雑炊をするにはヤバイ気がしたので、
新たに昆布と鰹節で出汁を取り直して、
カニ2杯分の腹身を加えて蟹雑炊にした。
仕上げの溶き玉の後、
残しておいた活けのカニミソを流して、
蓋をして余熱で火を入れる。

出来上がりの模様と色が、なんとなく織部っぽい?
ひと味違うカニ雑炊。
番外編
フグの白子は掃除して、

鍋に入れて火を通し、味付けポン酢で食う。

美味。
カニを食いたいのであれば、
ええカニを入手することさえ出来れば
家庭で食っても十分に満足できることを
確信した大晦日でありました。
「うまいもんは家で食え!」
当blogの基本コンセプトであります。

