鴨ロース
先日、NHK『きょうの料理』で京都の料亭の大将が
作ってはるのを観て、久しぶりに作りたくなった。

「鴨ロース」というと、鴨肉の部位の名称の様だが、
これは合鴨の胸肉を醤油地で蒸し煮込みにしたものだ。
他にも塩焼きや直に蒸した鴨ロースもあるそうだが、
やはり「鴨ロース」と言えばこれだろう。
ところで「鴨」ロースと言っても、殆どの場合は合鴨で、
「合鴨」と言っても、殆どの場合は「アヒル」という
ことである(※1)。
ということは「鴨ロース」ではなくて「アヒルロース」と
いうのが、殆どの場合正確で、更に言うなら
「鳥のロースってどこやねん???
牛ロースは牛の胸肉ちゃうやろ?」
ということになるが、まぁ、昔からそうなってるみたいだ。
まぁ、家庭で作るにしても別に難しい料理ではない(※2)。
だからこそ、『きょうの料理』に出たのであろう。
なんといっても安価に量が食えるのが嬉しいぜ!
写真の一皿で、材料費3割の法則に従って売価を
計算すると・・・約1500円!!!!!
作り方
ネット検索すれば、作り方は幾つかヒットする。
作り方に大きな相違はないが、違うのは醤油地に出汁を
使うか使わないか、それから蒸し時間あたりか。
1. 肉を用意する。
やはりこれはスペシャルなご馳走なので、どうせ作るなら
国産のいいものを使いたい。
というわけで、函南の『Aoki』で買ってきたのがこれ。

364g。結構デカイね。

これの皮目を串でつつきまくる。
包丁で格子状に細かく切れ目を入れる方法もあるが、
その方法は、仕上がりの見た目がキライである。
2. フライパンで皮目をじっくり焼く。

目的は過分の脂を落とすことと、皮目に香ばしさを
与えること。でも、焦がしてはいけない。
3. 焼ながら醤油地を用意する。

この料理に関しては、僕は計量主義で、大体の目安は
酒 200cc、味醂 100cc、濃口醤油 30cc、淡口醤油 30cc。
これを鍋でいったん沸かす。
4. 皮目がこんがり焼けたら、沸騰した湯の中へさっと
くぐらせて脂を流して深型組バットへ入れる。
熱い醤油地を入れて、蒸す。
この料理の最大の問題は蒸し時間である。
生ではいけない。火が入りすぎてはいけない。
蒸し時間はレシピによってバラバラなのである。
途中で鴨肉を返すことを指定するものもある。
ここで熟練の職人は、目の前の肉の質と量を見て、
過去の経験と知識から適切な蒸し時間をピピッ!と
割り出すに違いないが、経験も知識も貧弱な僕は、
根拠薄弱な山勘で、10分でええんとちゃうん?!
ああ、でも、このコンロで作るん初めてやし、
結局、よぉわからんね。
この点、例の「真空低温調理」という技法を用い、、
更に一定温度をキープしてくれる調理器具があれば、
安定的に作れるに違いない。
大店ではそうしているんじゃないか?
5. 蒸し上がったら、醤油地と鴨肉を分離。
鴨肉は吊して冷ます。

吊すのは血を抜くため。
地はしっかり冷やして

脂を固まらせて取り除く。
6. 肉を地に戻して、表面をぴっちりラップで覆い、
冷蔵庫で保存する。30分では美味しくない。
1日目~が美味い。賞味期限?鼻と舌と腹で決める。
さぁ、切り口はどうか??

何とか火の入り過ぎではない?
9分にすべきだったか???
ところで、食べるときはスライスして切り分けるのだが、
そのときに食べる分量を塊で切り出して、常温に戻して
から切り分ける。冷たいと脂が固まってておいしない。
スライスして放置するとおいしなくなる。
塊で温度を上げて、食べる直前に切り分けるべきである。
尚、溶き芥子を添えるのがお約束のようである。
以上
※1 『100の素材と日本料理 下 野菜・肉編』(柴田書店編)
p.346~347参照
※2 「難しくない料理」、「簡単な料理」と表現される場合、
それはその料理を作ることが、つまり定められた加工を
材料に加える工程が「簡単」ということを意味し、
熟練の職人レベルの料理が「簡単」に出来るということを
意味しないのは当然である。
即ち、「鴨ロース」と称される料理を家庭で作るのは
「簡単」である。しかし、それは「簡単」に名料理屋の
熟練の料理人クラスの鴨ロースを作れるということを
意味するわけではない。
如何に調理工程が「簡単」な、若しくはそのように見える
料理といえども、完成品には様々なレベルの差が厳然と
存在することを看過してはいけない。
その意味では目玉焼きも難しい。ゆで卵も難しい。
何を作るのでも難しいということになる。
作ってはるのを観て、久しぶりに作りたくなった。

「鴨ロース」というと、鴨肉の部位の名称の様だが、
これは合鴨の胸肉を醤油地で蒸し煮込みにしたものだ。
他にも塩焼きや直に蒸した鴨ロースもあるそうだが、
やはり「鴨ロース」と言えばこれだろう。
ところで「鴨」ロースと言っても、殆どの場合は合鴨で、
「合鴨」と言っても、殆どの場合は「アヒル」という
ことである(※1)。
ということは「鴨ロース」ではなくて「アヒルロース」と
いうのが、殆どの場合正確で、更に言うなら
「鳥のロースってどこやねん???
牛ロースは牛の胸肉ちゃうやろ?」
ということになるが、まぁ、昔からそうなってるみたいだ。
まぁ、家庭で作るにしても別に難しい料理ではない(※2)。
だからこそ、『きょうの料理』に出たのであろう。
なんといっても安価に量が食えるのが嬉しいぜ!
写真の一皿で、材料費3割の法則に従って売価を
計算すると・・・約1500円!!!!!
作り方
ネット検索すれば、作り方は幾つかヒットする。
作り方に大きな相違はないが、違うのは醤油地に出汁を
使うか使わないか、それから蒸し時間あたりか。
1. 肉を用意する。
やはりこれはスペシャルなご馳走なので、どうせ作るなら
国産のいいものを使いたい。
というわけで、函南の『Aoki』で買ってきたのがこれ。

364g。結構デカイね。

これの皮目を串でつつきまくる。
包丁で格子状に細かく切れ目を入れる方法もあるが、
その方法は、仕上がりの見た目がキライである。
2. フライパンで皮目をじっくり焼く。

目的は過分の脂を落とすことと、皮目に香ばしさを
与えること。でも、焦がしてはいけない。
3. 焼ながら醤油地を用意する。

この料理に関しては、僕は計量主義で、大体の目安は
酒 200cc、味醂 100cc、濃口醤油 30cc、淡口醤油 30cc。
これを鍋でいったん沸かす。
4. 皮目がこんがり焼けたら、沸騰した湯の中へさっと
くぐらせて脂を流して深型組バットへ入れる。
熱い醤油地を入れて、蒸す。
この料理の最大の問題は蒸し時間である。
生ではいけない。火が入りすぎてはいけない。
蒸し時間はレシピによってバラバラなのである。
途中で鴨肉を返すことを指定するものもある。
ここで熟練の職人は、目の前の肉の質と量を見て、
過去の経験と知識から適切な蒸し時間をピピッ!と
割り出すに違いないが、経験も知識も貧弱な僕は、
根拠薄弱な山勘で、10分でええんとちゃうん?!
ああ、でも、このコンロで作るん初めてやし、
結局、よぉわからんね。
この点、例の「真空低温調理」という技法を用い、、
更に一定温度をキープしてくれる調理器具があれば、
安定的に作れるに違いない。
大店ではそうしているんじゃないか?
5. 蒸し上がったら、醤油地と鴨肉を分離。
鴨肉は吊して冷ます。

吊すのは血を抜くため。
地はしっかり冷やして

脂を固まらせて取り除く。
6. 肉を地に戻して、表面をぴっちりラップで覆い、
冷蔵庫で保存する。30分では美味しくない。
1日目~が美味い。賞味期限?鼻と舌と腹で決める。
さぁ、切り口はどうか??

何とか火の入り過ぎではない?
9分にすべきだったか???
ところで、食べるときはスライスして切り分けるのだが、
そのときに食べる分量を塊で切り出して、常温に戻して
から切り分ける。冷たいと脂が固まってておいしない。
スライスして放置するとおいしなくなる。
塊で温度を上げて、食べる直前に切り分けるべきである。
尚、溶き芥子を添えるのがお約束のようである。
以上
※1 『100の素材と日本料理 下 野菜・肉編』(柴田書店編)
p.346~347参照
※2 「難しくない料理」、「簡単な料理」と表現される場合、
それはその料理を作ることが、つまり定められた加工を
材料に加える工程が「簡単」ということを意味し、
熟練の職人レベルの料理が「簡単」に出来るということを
意味しないのは当然である。
即ち、「鴨ロース」と称される料理を家庭で作るのは
「簡単」である。しかし、それは「簡単」に名料理屋の
熟練の料理人クラスの鴨ロースを作れるということを
意味するわけではない。
如何に調理工程が「簡単」な、若しくはそのように見える
料理といえども、完成品には様々なレベルの差が厳然と
存在することを看過してはいけない。
その意味では目玉焼きも難しい。ゆで卵も難しい。
何を作るのでも難しいということになる。
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