関西人による「これが我が家の鯖寿司(簡略バージョン)」

毎年この時期になると鯖寿司を作りたくなる。

sabazushi_kantan_00.jpg

というわけで鯖寿司を作って食った。(器 中野悟朗 青白磁) 

因みに「鯖寿司」というと、一般的には鯖の半身を使った
「棒寿司」のことをいうと思うのだがどうか?
大阪では「松前寿司」ともいう。
「バッテラ」というのは鯖を使った箱寿司のことで、
鯖の身を薄くへいで、皮の青いのと身の白いのを
彩りよく並べ、白板昆布をかぶせたものだ。
値段は棒寿司よりもバッテラの方が安いが、鯖の身が薄い。
「磯巻き」というのもあって、これは鯖の身を芯にして、
海苔の代わりにおぼろ昆布で巻いた巻寿司である。

以上、京都・大阪では通じるはずだ。
和歌山も鯖寿司大国らしいが、よく知らないのである。
「本なれ」という鯖のなれ寿司も有るそうだ。

話を我が家の鯖寿司に戻します。

以前、当blogで紹介した我が家の鯖寿司は生の鯖から作る
ものだったが、
今回は手軽に作れる簡略バージョンで。
尚、前回の記事の併せてご覧いただくと、
政の鯖寿司にかける熱き想いがご理解いただけるかと・・・

で、どこが簡略なのかというと、既製品の塩鯖を使う点である。
今回使ったのは京都は錦市場の某店の塩鯖である。
既製品のしめ鯖を使うと更に簡単だが、僕はそこまではしない。
ノルウェー鯖でも作らない。脂が乗りすぎだから嫌いである。

『割烹 政』の鯖寿司の作り方

1. 塩鯖は生酢に漬ける。30分ほど。

sabazushi_kantan_01.jpg

ラップをかけて、時々裏返して、まんべんなく酢に浸す。
酢から揚げたら、ラップで包んで、一晩冷蔵庫で寝かす。
冷蔵庫で寝かすところは省略可能。試してみたかっただけ。

2. 寿司飯を用意する。

先ず、昆布出汁を使って飯を炊き、寿司酢を合わせる。
寿司酢の配合は、アンチ計量主義を標榜する僕がきっちり
計量する例外のひとつである。その配合は

米一合の飯に対して、
米酢30cc 砂糖 大さじ1.5 塩 小さじ0.5

きっちりといっても、砂糖と塩の計量は、結構アバウトではある。

ところで、寿司飯で塩が薄いのは、ぼやけた味になっていけない。
以前、当地近隣某所の地魚をウリにしている寿司屋に行った。
さすがにご自慢だけのことはあって地魚の種類は豊富で、
しかも新鮮だったのが、いざ寿司になるとまるで美味しくないと
いうことがあった。
で、何が物足りないのか考えながら食っていて思ったことは、
寿司飯の塩味が足ずに味がぼやけているのだということだ。
とにかく、塩味の薄いのはいけない。

それから、砂糖の量が多く感じられるかもしれないが、
関西の鯖寿司の酢飯とはこういうもんである。
何かで読んだ話だが、
寿司の本を作ることになって、東京と関西の名店に寿司酢の
割合を教えてもらったところ、京都の店の呈示してきた割合の
砂糖の量が多すぎで間違ってはいないかと確認したという話が
ある。執筆者だか編集者が関東の人やったんやな。
甘過ぎはしない。塩鯖の塩加減とあいまって、丁度良い。

鯖寿司では砂糖の保湿効果も重要である。
関西の鯖寿司は作ってすぐに食べるものではないので、
砂糖が入っていないと酢飯が固くなりすぎる。
そういえば、最近はトレハロースがあちこちで使われているが、
鯖寿司の酢飯にも入れると保湿効果が得られるに違いない。
トレハロースのサンプルは手元にあるが、まだ試していない。

3. 酢飯が完全に冷めるのを待って、
後は棒寿司に成形するだけである。

鯖の骨を抜く。
徹底的に抜く。
神経質になって抜く。
手抜きは決して許されない。

鯖をまな板にのせて、それをみながら酢飯の量を決める。
まな板の上でちょっとこねるようにして、
飯粒の間から空気を抜く。
棒状にまとめる。

だいたい、こんな感じ。

sabazushi_kantan_02.jpg

鯖の皮を剥いで、さらしの上に据える。
魚の半身はちょっと三角形になっているので、
身の中央の盛り上がったところを切り取って、
尻尾の方にあてがって、四角形になるようにする。

鯖の上に棒状に成形した酢飯をのせたら、
さらしで巻いて一体化させる。

sabazushi_kantan_03.jpg

両端をキャンディーの包み紙のようにねじって締めるといいです。
巻き簀で巻く必要性は感じない。
機会があれば、デパートの京都物産展等で
出展している店の実演を観察されるといい。

sabazushi_kantan_05.jpg

これを竹の皮で包む。直接包む。
ラップに包んで竹皮で包むような
訳のわからんことはしない!!
輪ゴムでしめて、1日常温でおいて完成。

sabazushi_kantan_05.jpg

竹皮は水分を通すので、
次第に寿司から水分が蒸発していき、
鯖と酢飯の一体感が増していいのだが、
表面が乾きすぎるのが嫌ならば、
半日くらいでラップに包むと良いと思う。
但し、冷蔵庫に入れることだけは厳禁である。

切るときは、ピンピンに研ぎあげた包丁で
竹皮ごと切ってから、竹皮を外せば簡単である。
竹皮を外さないでもいいでしょう。
手を汚さずに食べることが出来る。

sabazushi_kantan_00_2.jpg

切り口の米粒を潰さないようにスパっといくのが
腕の見せ所だが、気合いで一気にスカッ!!と切ればいい。
ただし、指をつめないように注意しなければならない。
つまり、それくらいのスピードと勢いが必要である。

ところで、「焼鯖寿司」というのが売れているそうだが、
僕の知る限りでは、昔は焼鯖寿司というものはなかったと思う。
固くなりすぎた鯖寿司を焼いて食うということは、僕の親の世代
以上では当然のことだったらしいが、初めから「焼」鯖寿司として
作られ、売られることはなかったときく。

もし、昔から「焼鯖寿司として作られていた」という事例・地域を
ご存じの方は、ぜひ教えて下さい。


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「やっぱ、うちの鯖寿司がいっちゃん美味いやろ」と思う主夫政であります。 

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おいしそーですねー!!!

シメサバからは手ごわそうなので、このやり方だったらやれるかも!?と思わせてくれました。

既製品の塩鯖でとのことですが、普通にスーパーで売ってる、焼いて食べる前のアレですか?
って違いますよねぇ、あれは生じゃ食べれないですよね。。。

それにしてもなんて素敵な切り口なんでしょう!?
よく切れる包丁、だいじですね。 
うちのはあんまし切れないです。
切れない包丁は食材をだめにすると聞きますが、良い包丁じゃないのと、良い研ぎ方を知らないので仕方ありません。

JOHNNYmonk様
そら美味いでっせぇ~
名店、名料理屋の鯖寿司もおいしいけど、
やっぱりうちのんがいっちゃん美味い。
だって、鯖寿司ってそういうもんですわ。

さて、そうですねぇ、スーパーの塩鯖では作ったことはないので何とも。
塩干物専門店でしめ鯖に出来る塩鯖と指定して買うのが確かです。
本文中でも述べましたが、しめ鯖の既製品を使うと更に更に簡単です。

包丁は、やはり研がねばだめです。
切れない包丁はお料理ごころを激しく傷つけますから。
実家に帰ると「こんな包丁でよぉ~やるわ!!」ってのを母が使ってて、
僕は片っ端から研ぎます。
包丁研ぎも、家庭レベルの要求水準であれば、難しくはないと思います。
だって、僕が研いでいるんですもの。
仕上げ用の目の細かい砥石で、週に1回しゅっしゅとするだけで全然違います。
刃を付けようと力んでしまうと、かえって良くないようです。
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Author:政
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