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鹹魚

鹹魚(ハムユイ、シェンユイ)とは中華料理の食材で、
塩漬けにした魚を半発酵させ乾燥したもの。

hamuyui_00.jpg

およそ4年前になるか、横浜中華街の『大珍楼別館』で
鹹魚入りの炒飯を食べて、独特の風味に魅惑された。
「せやけど、これは鹹魚あったら作れるんとちゃうん!?」
と思い、中華街の食材店を探し回ってようやく発見!
以来、中華街に行った時には調達するようにしている。

今回、当blogにこの項目を付け加えるに際し、ネット
検索をかけてみると、中華街では魚の姿のままの鹹魚も
手にはいるそうだが、僕が買っているのは瓶で油漬けに
なっているものだ。

その店には「黄花魚」と「曹白」という2種類の鹹魚が
ある。前者はイシモチで後者はコノシロだそうだが、
日本にいるそれらと同種なのか僕は知らない。
「どう違うのか?どう使い分けるのか?」と尋ねたら、
料理に入れるなら黄花魚。曹白はそのまま焼いて
食べることが多いと説明されたので、
汎用性の観点から僕は黄花魚を買っている。
因みに、謝華顯著『香港菜單』(柴田書店)によると、
曹白を鱗付きのままパリッと油で煎り焼いて、
リーペリンソースをかけて白飯を食うと美味いそう
なのだが、興味はある。

ところで、僕が初めて鹹魚を手に入れた当時は、
料理書にもネットにも鹹魚に関する情報は少なく、
炒飯くらいしか使い道がわからなかったが、その後、
続々と鹹魚料理を記述したした料理書が出版され、
我が家の鹹魚使用法にもバリエーションが加わった。

例えば吉岡勝美著『シンプル、おいしい中国おかず』
(柴田書店)なんかは、タイトルや装幀から推測するに
一般家庭向けに出版された料理書であると思われるが、
鹹魚料理が登場する。この料理書は説明が丁寧で、
作り方も材料も、結構「容赦がない」ので好きだ。
反面、僕は料理研究家のアレンジや簡略化が加わった
料理書は、余程の内容でないとまず殆ど滅多に買わない。

まぁ、なんにせよ、こういう食材が家庭でも使えると
いうのは嬉しいことだ。家庭料理の世界が広がる。
素人でもちょっとの探求心と少しの情熱でいろんな
食材が手に入るとは、良い時代です。

さて、鹹魚を食うには下拵えが必要。
そのままだとかなり臭う。
鹹魚を「中国くさや」と説明する向きもあるが、
ちょっと違うと思う。くさやよりもナンプラーに近い。
ナンプラーと同じで、加熱すると美味そうな香りになる。

カンカンに乾いたものを下拵えしたことはないので、
専門書から「引用」は出来ても主体的に「説明」は
できないが、いつも買ってる油漬けのものは素揚げ
にしてから使えと瓶のラベルに書いてあるし、
確かにそれで問題はない。

油で揚げて

hamuyui_01.jpg


保存しておく。
hamuyui_02.jpg




使うときには骨を外して刻んで使う。

大辛の塩鮭が好きならば、白飯と食っても美味い。
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テーマ : 中華料理
ジャンル : グルメ

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釣り人間の私としては、元の魚は何だろうということに、興味がわいたんですが、たぶん大型のニベ(いしもちの種類)だと思われます。
築地で生の中国産のニベが売っているのを見たことがあります。
何となくブラックバスにも似ていますね(笑)

>黒砂糖様
さすが、釣りをなさる方は見るところが違いますね。
ネットでニベを調べましたが、確かに鱗や鰭がそんな感じですね。
でも、ブラックバスは勘弁して貰いたいです。

>大辛の塩鮭が好きならば、白飯と食っても美味い。

魚醤だとかナンプラーだとかの香りは苦手ですが、そうおっしゃるなら一度試してみます。
しょっぱいのなら大好きですから。

>Mizo殿
おやおや、Mizo殿は「くさくさうまうまぁ~」が苦手でしたか。
かくいう僕も、「くさや」はだめです。
「口に入れた後は大丈夫」などとも言いますが、そんなことあらへん!
あかんもんはあかん!!!
でした。
この「黄花魚」の揚げたんは、棒たらに似た風味もあります。
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